下水道施設の整備と各種排水施設の活用などを組み合市単独による雨水排除が困難な地域において、流域下水道雨水幹線を整備し、市と連携して浸水被害の軽減に取り組みます。樋門の安全性向上のため、遠方制御化に取り組みます。■下水道局による評価近年、気候変動に伴い、全国の豪雨災害は増加しており、東京においても時間50ミリを超える降雨が増加傾向にあります。さらに今後、世界平均気温が上昇し、降雨量の増加、台風の強大化等が想定されています。気候変動による影響を踏まえ、令和5年12月に東京都豪雨対策基本方針を改定しました。基本方針では、目標降雨である時間75ミリ降雨に対し、流域対策、多様な対策手法を組み合わせ、内水はん濫による被害を防止することとしています。基本方針に基づき、雨水対策を推進し、気候変動により激甚化・頻発化する豪雨に対して安全・安心なまちを目指します。下水道は、道路や宅地に降った雨水を速やかに排除し、浸水から街を守る役割を担っています。雨水管等の雨水排除施設の整備は、原則、市町村が実施することになっています。一方、雨水の放流先などがなく、市単独での雨水排除が困難な場合において、複数市にまたがる広域的な雨水排除施設が必要となります。多摩地域では都が流域下水道雨水幹線を整備し、市が雨水管の整備をすることで、連携して浸水被害の軽減に取り組んでおり、現在は空堀川上流雨水幹線の整備を進めています。■空堀川上流雨水幹線の一部の区間で、発進立坑の工事を進めました。■八王子水再生センターで樋門の遠方制御化が完了し、流域下水道本部所管の全4施設で対策が完了しました。また、同4箇所の樋門操作訓練を実施しました。■引き続き、都と市が連携した雨水対策を進めることで、浸水被害を順次軽減し、都民の安全を確保していきます。多摩流域下水道雨水幹線による雨水対策▲空堀川上流雨水幹線整備イメージ▲空堀川上流雨水幹線(第一工区)工事平面図▲施工中の空堀川上流雨水幹線の発進立坑-37 -取組方針センター側わせ、時間65ミリ降雨に対応していきます。豪雨時等に河川が増水したとき、水がセンター側に逆流することを防ぐため、樋門の操作を行います。河川増水時、河川に人が近づくことなく、安全に樋門を操作するため、樋門の遠方制御化に取り組みます。センターの放流水樋門操作の安全性向上樋門▲樋門のイメージ▲北多摩一号水再生センターの樋門操作訓練水がセンター側へ逆流するのを防止するため樋門を閉じる豪雨時河川増水河川側雨水対策
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