東京都下水道事業経営レポート2023
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【技術開発の推進】事業が直面する課題や将来を見据えて解決すべき課題に対応するため、AIを含むデジタル技術やロボット技術など、多様な分野で活用されている最先端技術と下水道事業との融合や、産学公の連携などにより計画的に技術開発に取り組み、日本の下水道技術をリードしていきます。【デジタル化による仕事の進め方の見直し】デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、お客さまサービスの更なる向上を目指します。また、事務事業の簡素化・効率化を図るとともに、様々なデジタル技術を活用して、お客さまにとって利便性の高いサービスの提供を実現していきます。▶水処理の過程で増殖した放線菌により大量の泡が発生し、水処理施設から溢れ出るなど、維持管理に支障をきたしています。▶AIの画像診断技術を活用し、迅速かつ正確に測定できる画像診断モデルの開発を進めました。水処理の悪化の一因となる微生物の発生を抑制することで、豊かな水環境を保持し、都民サービスの向上につなげていきます。■AI技術を活用した細菌の測定の自動化・迅速化を実現するために、活性汚泥混合液の顕微鏡画像中の各種微生物から、放線菌を判別可能な画像診断モデルを作成しました。今後も、技術革新の著しいデジタル技術の活用によりDXを推進し、効率的な下水道事業を実現していきます。■行政手続のデジタル化では新たに、「除害施設の新設届」や「排水設備工事責任技術資格者更新講習の申込」などでオンライン申請サービスを導入しました。今後も、「東京デジタルファースト推進計画」に基づき、届出・申請などの行政手続のデジタル化を推進していきます。▲AIによる画像診断を活用した微生物(放線菌)測定イメージ■下水道局による評価■AIによる画像診断を活用した微生物の測定〇事業所におけるDXの取組■行政手続のデジタル化▶お客さまに来庁していただくことなく、いつでも・どこからでも手続ができるように、クラウドサービス等を用いたオンライン申請サービスの導入を推進しています。東部第二下水道事務所・梅田ポンプ所では、タブレット端末と二次元コードを組み合わせて、誰でもその場で業務手順の解説動画を確認できる「点検操作・経路案内・異常判別支援システム」を構築しました。この取組により以下の効果がありました。・点検ポイントごとに、必要な手順を迷わず確認できる・職員の経験による判断が必要なものを動画で学習できる・動画により、作業者目線での巡回経路が確認できる⇒ このことで、若手職員がベテラン職員の知見を継承しながら、1人でも正確に業務を行うことが可能となりました。-47 -区部・多摩▲オンライン申請イメージ〇放線菌(■)×その他(■)デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進AI

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