東京都下水道事業経営レポート2023
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市単独による雨水排除が困難な地域において、流域下水道雨水幹線を整備し、市と連携して浸水被害の軽減に取り組みます。樋門の安全性向上のため、遠方制御化に取り組みます。複数市にまたがる流域下水道雨水幹線を東京都が整備■下水道局による評価多摩地域においても、都市化の進展により雨水が地中にしみ込みにくくなるなど、下水道に流れ込む雨水量が増加しており、場所によって浸水被害が発生しています。近年激甚化する豪雨を踏まえ、流域下水道での雨水対策を推進することで、多摩地域の都市機能を確保し、安全・安心な暮らしを実現します。下水道は、道路や宅地に降った雨水を速やかに排除し、浸水から街を守る役割を担っています。雨水管等の雨水排除施設の整備は、原則、市町村が実施することになっています。一方、雨水の放流先などがなく、市単独での雨水排除が困難な場合において、複数市にまたがる広域的な雨水排除施設が必要となります。多摩地域では都が流域下水道雨水幹線を整備し、市が雨水管の整備をすることで、連携して浸水被害の軽減に取り組んでおり、現在は空堀川上流雨水幹線の整備を進めています。■空堀川上流雨水幹線の一部の区間で、発進立坑の工事に着手しました。■八王子水再生センターで樋門の遠方制御化を推進しました。また、北多摩一号水再生センター等において、樋門操作訓練を実施しました。■引き続き、都と市が連携した雨水対策を進めることで、浸水被害を順次軽減し、都民の安全を確保していきます。広域的な雨水対策のイメージ多摩流域下水道雨水幹線による雨水対策▲空堀川上流雨水幹線(第一工区)工事平面図▲樋門操作訓練状況(水再生センター)取組方針上仲原公園発進立坑-37 -豪雨時等に河川が増水したとき、水がセンター側に逆流することを防ぐため、樋門の操作を行います。河川増水時、河川に人が近づくことなく、安全に樋門を操作するため、樋門の遠方制御化に取り組んでいます。センター側▲樋門のイメージセンターの放流水樋門操作の安全性向上樋門遠方制御による樋門閉鎖▲樋門操作訓練状況(樋門)水がセンター側へ逆流するのを防止するため樋門を閉じる豪雨時河川増水河川側東大和市駅向原西公園雨水幹線(約2㎞)雨水対策

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