東京都下水道事業 経営レポート2022
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○地球温暖化対策の動向※東京都は、2030年までに温室効果ガス排出量を50%削減(2000年比)する、「カーボンハーフ」を表明するとともに、この実現に向けて、2019年に策定・公表した「ゼロエミッション・東京戦略」をアップデートし、取組を加速させています。近年、気候変動がもたらす影響は深刻さを増していることから、東京都では、2019年5月、2050年にCO2排出実質ゼロに貢献する「ゼロエミッション東京」を実現することを宣言しました。また、2021年1月、2030年までに温室効果ガス排出量を2000年比50%削減する目標「2030年カーボンハーフ」を表明しています。下水道局では、これまでに地球温暖化防止計画「アースプラン2004」、「アースプラン2010」及び「アースプラン2017」を策定し、2020年度には温室効果ガス排出量を2000年度比で約25%以上削減する目標を達成しました。今後は「アースプラン2017」の取組に加え、温室効果ガス排出量のより一層の削減に取り組むとともに、温室効果ガス排出量を大幅に削減できる新たな技術開発を推進していきます。50%削減※-41-○新たな技術の開発を推進○「2030年カーボンハーフ」実現に向けた取組汚泥焼却廃熱を一層活用し、汚泥乾燥機を組み込むなど燃料効率を向上させ、運転に必要な電力以上に発電し、水処理施設や汚泥処理施設にも電力を供給するエネルギー供給型焼却炉を開発していきます。また、流入水、反応槽、処理水等での多くの計測データをAIに機械学習させ、リアルタイムで収集した計測データをAIが解析して、最適な送風量を算出し、送風機と風量調節弁を制御するAIを活用した送風量制御技術を開発していきます(下図)。学識経験者で構成される委員会(下水道カーボンハーフ実現に向けた地球温暖化対策検討委員会)を2022年4月に設置し、2030年度までに温室効果ガス排出量を50%削減するための方策などの論点を年内に取りまとめます。<主な論点>・2030年度までに温室効果ガス排出量を50%削減するための方策・下水道事業の実態を踏まえたエネルギーについての2030年度目標・2050年ゼロエミッション東京を見据えた下水道事業のビジョン▲AIを活用した送風量制御技術のイメージ制御制御コラム③ゼロエミッション東京に向けた挑戦

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