東京都下水道事業 経営レポート2022
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デジタル技術を活用した技術支援などを行い、市町村等が実施する雨水再生センター等に大量の雨天時浸入水が流入した場合に備え、下水雨天時浸入水とは、雨天時に分流式下水道の下水道管(汚水管)に浸入する雨水のことです。多摩地域の大半は、汚水と雨水を別々の下水道管で流す分流式下水道を採用していますが、汚水だけを流すはずの汚水管に大量の雨水が流れ込むと、下水道管の排水能力を超えた水は行き場を失い、マンホールなどから溢れてしまいます。分流式下水道では、汚水管と雨水排除施設は別々に設置されています。家庭で使用された水は、汚水管を流れて水再生センターで処理されます。一方、雨水は雨水排除施設を通して、河川に流されます。雨天時浸入水は発生源となる公共下水道での対策が基本となりますが、上記の原因に対してそれぞれ以下のような対策が必要となります。原因①の対策屋外流しのかさ上げなどにより雨水の汚水管への流入を防止原因②の対策誤接続箇所を発見し、雨水は雨水管へ流入するよう改修原因③の対策雨水が浸入している箇所を特定し、管きょの入替えや補修を実施雨天時浸入水が発生しない良い例多摩雨天時浸入水の対策雨が屋外流しから汚水管に流入取組方針-37 -天時浸入水の発生源対策を促進します。道機能を維持するための対策を進めます。しくみと原因原因①屋根のない屋外流し等を通して、大量の雨水が汚水管に流れている原因②雨どい等が間違って汚水管に接続されて雨水が流入する原因③管のつなぎ目やひび割れ箇所等から雨水や地下水が浸入している<対策の一例:屋外流しへの対策>雨天時浸入水が発生する悪い例対策10cm以上レンガ等で雨水の流入を防止雨天時浸入水対策

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